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碧い雨の夜に…
第2章 【本能的に……】





「メシ!メシ行こうぜ、奢る!」




「いや、あんま寝てないから先に寝たい」




「じゃ、宅飲み!どう?」




「アキラの家?嫌だよ、行く意味ないもん、帰る」




「ウソウソウソ、マジでメシ食ったら送るから……理世の好きな生ハムの店行こう?」




「どうしたの?何かあった?聞いて欲しい話あるの?どうしても今日じゃなきゃいけない感じ?」




「そう、今日じゃなきゃいけない感じ」




「あ、そう、ならOK、行こう」




「理世〜!ありがと、お前、神」




ヘルメット渡されまた乗ってしまう。
何だか押しに押されたけどご飯食べに行くだけだし、いつもより早く終わってるからまぁいいか。
なんて、流されてる時点でアウトなんだけどアキラの切羽詰まった必死感に首を縦に振ってしまった。




「バイク置いて行くから」と一旦家まで連れて行かれた。
その後タクシーでお店に向かう。
「おい、寝るなよ」と何度起こされたことか。
少し温かいとすぐ瞼が下りる。




ちょっとお洒落なずっと行きたいなって思ってた和食とイタリアンを融合させたお店。
店の前に立ってお互いの服装見て絶句。




「え?え?ジャージじゃん、うちら」




「ヤバいな」




てことで、急遽近くのブティックでコーディネートすることに。
良いよ、自分のは出すって言ったのに無理やり与えられた。
無難なワンピースとセットアップコーデ。
何とか形にはなった。
着ていた服はコインロッカーに預ける。




久しぶりにヒール履いたから歩くの遅くなるんですけど。
腕を差し出してきたので素直に掴まる。




「色々と調べとくべきだった、すまん」




「え、こういうのもうちらでしょ?逆に楽しいじゃん、お店変える選択肢はなかったアキラもアキラらしくてさ」




「足、痛くない?無理そうだったらもっと違う靴探して…」




「良いの、歩くの遅いけど行こう?」




「お、おう」




そういう細かい気遣い出来るのにさ、普段からもっと出せば良いのに。
お店に到着していざ入店。
一杯だけ、という約束でワインを飲んだ。
料理が運ばれてきて、映えるなって事で写真撮ってたら「一緒に撮ろう」と言ってきて料理も入れてツーショットを撮った。









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