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Biastophilia💋
第1章 Biastophilia
強制性交等致傷罪。
愛する私をスートーキング、睡眠姦、そしてお得意の首絞めで失神させ、
その後意識が戻らず、仮死状態となった私の姿に焦り、救急車と警察を呼んで自首を申し出た、間抜けな男に課せられた罪だ。
それを聞かされた私は、笑われずにはいられなかった。
一般的な「性暴力の被害者女性」を演じていた私が突如、気が狂ったように笑い出したものだから、私に同情の目を向けていた女性警察官が口を開けて呆然としていた。
「ごめんなさい、笑いたくて笑ったんじゃないんです。色々と混乱しちゃって。」
唇を噛み締め、目に涙を浮かべる私は元AV「女優」だ。
過度な精神的ショックから気が触れてしまったのだと取り繕う事は造作もないのだ。
元お客様であり、収監された彼の人生は私の手の中にあった。
この事件をきっかけに、彼の風俗通いも妻に発覚し、離婚や慰謝料請求が発生するだろう。
自らの性壁が原因で、人生のどん底に突き落とされるのだ。
そんな彼を非常に哀れだとは思うが、
例え示談を持ちかけられても私は応じないし、被害届も取り消さない。
彼には職も家族も全て失ってもらう。
私の全てを奪い損ねた男に相応しい未来だからだ。
地位も名誉も、家族も必要無い筈だ。
この私を狂おしい程、愛したのだから。