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臨時ヌードモデル ~梨果14歳の一年~
第39章 全裸の刺客
「くっ!…わかりました。すぐに。」

「梨果、怪我とか無い?」

「うん大丈夫。社長もさすがに裸で逃げ出すとは思わなかったみたいだね。うふふ。」

「余裕だねぇ…。」

こんな騒動の中でも社員の男たちは美しい肢体を曝した梨果に釘付けだった。大勢の視線に気づいた梨果は急に恥ずかしくなったようなので私のジャケットを羽織らせた。

警察沙汰になってしまったので妻に黙ってはいられない。叱られるのを覚悟で妻に連絡する。

秘書が梨果の服を持って戻ると社長室に社長の姿は既になかったらしい。携帯電話に連絡しても応答することはないようだ。

数分後警察がやってきた。事情聴取に梨果と私、社長秘書に広報部長が署に連行された。


「はぁ…あなた…またなの?」

霞が関の公安から所轄のこの警察署にやってきた妻に呆れ顔をされる。

「申し訳ない。お手柔らかに頼むよ。」

「まったく、私こういう時にしか登場させてもらえないのよ。」

「登場??なんの話だい?」

「え?あ、いや…。ちょっと梨果くんの所にも顔を出してくるわ。」

「すまない、よろしく。」

私は二時間ほど聴取され解放された。署のロビーで梨果の解放を待っていると妻がやってきた。

「河海社長も先ほど空港に居るところを連行した。梨果くんの聴取もあと小一時間はかかるかな。」

「河海社長はどうなる?」

「法を犯したから罰則は受けるだろうがこの程度だと金持ちだけに懲役にはならんな。私から言うのもなんだが民事としても動かないほうが得策だ。塾のCMに出ていたのにあまり芳しくない情報があったという証言が出ているからね。一体何をしてるんだいまったく。」

「…申し訳ない。」


それから一時間ほど経って梨果が聴取を終えてロビーにやってきた。

「よく頑張ったね梨果。ご苦労様。」

「社長に一泡くらいは吹かせられたかな?」

「ああ、そうだね。」

「計画通りだね。」

「全部脱ぐ計画ではなかったけどね。」

「へへへ…。その方が騒動としてインパクトあるじゃん。」

「はは…とにかく危ない目に逢わせて本当に申し訳なかった。」

「ううん。美幸ちゃんの為でもあるもん…。」
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