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臨時ヌードモデル ~梨果14歳の一年~
第52章 あぶな絵の少女
約束の時間になり呉服屋を訪れる。受付で名を告げると女性店員さんに奥へ通される。
「ようこそいらっしゃいました。どうぞ特別室へ。」
七代目鈴善が木製の扉を開けると広い畳敷きの部屋があった。多くの着物が掛けられ着付けさんらしき女性が3人いた。
「現物は振り袖だけで100点ほどあります。300点ほどあるお写真からお選びいただくことも可能です。彼女たちは本日お手伝いさせていただきます当呉服店のベテランスタッフです。なんなりとお申し付けください。」
「よ、よろしくお願いします。」
「本日はご来店ありがとうございます。」
3人揃って深々と頭を下げられた。つられて梨果も深々と頭を下げていた。
「こんなにたくさんの中から決められるかなぁ…。」
「こんにちは。」
「やぁ松乃さん、来てくれたんですか。」
「着物を選ぶのは楽しいけど大変よ。梨果さん、私もお手伝いするわ。」
「ありがとうございます!」
「では奥に。」
梨果は女性陣に連れられて奥へ行ってしまった。
「一条院先生、お待ちの間にお茶などいかがですか?用意をしますので後ほど中庭の茶室までご案内させます。」
七代目に茶の誘いを受けた。
この呉服屋の中庭は茶庭になっており、その奥の茶室に案内される。
「失礼します。」
蹲踞(つくばい)で手を清めてにじり口から茶室に入る。
中には七代目がおり彼が亭主となり茶を点ててくれた。静けさの中、茶筅の音だけが耳に入る。
「どうぞ。」
「結構なお点前で。」
会釈をする亭主。
狭い一室でほぼ初対面の男と2人。会話に困っていると亭主から話を振ってきた。
「先生の“あぶな絵の少女”私も読ませていただきました。」
「お恥ずかしい限りです。」
「あのお嬢様が登場人物の花凜さんの原案ですか?」
「正直に申し上げますとその通りです。」
「なんと羨ましい。」
「あははは…え?ロリコン?」
思わず口が滑った。
「あはははは、先生に言われたくないですな。もう一服いかがですか?」
「す、すみません頂戴します。」
再び茶を点ててくれる亭主。
「どうぞ。」
「いただきます。ズズッ…。」
「美味しい。少し温度を上げましたね。」
「ようこそいらっしゃいました。どうぞ特別室へ。」
七代目鈴善が木製の扉を開けると広い畳敷きの部屋があった。多くの着物が掛けられ着付けさんらしき女性が3人いた。
「現物は振り袖だけで100点ほどあります。300点ほどあるお写真からお選びいただくことも可能です。彼女たちは本日お手伝いさせていただきます当呉服店のベテランスタッフです。なんなりとお申し付けください。」
「よ、よろしくお願いします。」
「本日はご来店ありがとうございます。」
3人揃って深々と頭を下げられた。つられて梨果も深々と頭を下げていた。
「こんなにたくさんの中から決められるかなぁ…。」
「こんにちは。」
「やぁ松乃さん、来てくれたんですか。」
「着物を選ぶのは楽しいけど大変よ。梨果さん、私もお手伝いするわ。」
「ありがとうございます!」
「では奥に。」
梨果は女性陣に連れられて奥へ行ってしまった。
「一条院先生、お待ちの間にお茶などいかがですか?用意をしますので後ほど中庭の茶室までご案内させます。」
七代目に茶の誘いを受けた。
この呉服屋の中庭は茶庭になっており、その奥の茶室に案内される。
「失礼します。」
蹲踞(つくばい)で手を清めてにじり口から茶室に入る。
中には七代目がおり彼が亭主となり茶を点ててくれた。静けさの中、茶筅の音だけが耳に入る。
「どうぞ。」
「結構なお点前で。」
会釈をする亭主。
狭い一室でほぼ初対面の男と2人。会話に困っていると亭主から話を振ってきた。
「先生の“あぶな絵の少女”私も読ませていただきました。」
「お恥ずかしい限りです。」
「あのお嬢様が登場人物の花凜さんの原案ですか?」
「正直に申し上げますとその通りです。」
「なんと羨ましい。」
「あははは…え?ロリコン?」
思わず口が滑った。
「あはははは、先生に言われたくないですな。もう一服いかがですか?」
「す、すみません頂戴します。」
再び茶を点ててくれる亭主。
「どうぞ。」
「いただきます。ズズッ…。」
「美味しい。少し温度を上げましたね。」