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臨時ヌードモデル ~梨果14歳の一年~
第55章 古川賞授賞式
指定の時間前に梨果の化粧直しを終え、スタッフに連れられて梨果と家族である友也、梨果の介添人として松乃を伴い式典会場へ向かう。髪結いさんは控え室で待機しているとの事だった。
大広間の大きな扉の前に待機させられスタッフに従って順番に会場入りをする。
この賞は私がいただく文学賞の他に新人賞が1人、功労賞が2人と三つの賞で計4人の受賞者がいる。
「一条院先生、この度新人賞をいただくことになりました佐藤繁と申します。お会いできて光栄です。作品拝読させていただきました!」
ビシッとスーツを着こなしたなかなかの好青年だった。
「いやいや、貴方もお若いのに佳い作品をお書きで。」
「読んでいただけたのですか?!」
「ええ、もちろん。」
「こ、光栄です!」
「おじさん、佐藤さんはタレントさんもしてるんだよ。凄いよね。」
「えっ?梨果知ってるの?」
「は?むしろおじさん知らないの?」
「いえいえ、私がまだまだ精進が足りないだけです。…えと、貴女…もしかして花凜さん?」
「えっ?!」
「美しい少女…。まさに花凜さんそのもの。」
梨果を見つめる佐藤氏。
「まぁ、そんなところです。」
「やっぱり!!お会いできて光栄です。お名前は?」
「梨果と申します。」
好青年にうっとりする梨果の振り袖を引っ張った。
「ご、ごめんおじさん。」
「佐藤先生、お待たせしました。ご入場ください。」
スタッフに会場入りを促された佐藤氏。
「では一条院先生お先に失礼いたします。また後ほど。」
扉が開かれ司会者の紹介と共に大喝采となり、彼は煌びやかな会場内へ入って行った。報道陣とすればむしろ彼が今日の主役だろう。
大広間の大きな扉の前に待機させられスタッフに従って順番に会場入りをする。
この賞は私がいただく文学賞の他に新人賞が1人、功労賞が2人と三つの賞で計4人の受賞者がいる。
「一条院先生、この度新人賞をいただくことになりました佐藤繁と申します。お会いできて光栄です。作品拝読させていただきました!」
ビシッとスーツを着こなしたなかなかの好青年だった。
「いやいや、貴方もお若いのに佳い作品をお書きで。」
「読んでいただけたのですか?!」
「ええ、もちろん。」
「こ、光栄です!」
「おじさん、佐藤さんはタレントさんもしてるんだよ。凄いよね。」
「えっ?梨果知ってるの?」
「は?むしろおじさん知らないの?」
「いえいえ、私がまだまだ精進が足りないだけです。…えと、貴女…もしかして花凜さん?」
「えっ?!」
「美しい少女…。まさに花凜さんそのもの。」
梨果を見つめる佐藤氏。
「まぁ、そんなところです。」
「やっぱり!!お会いできて光栄です。お名前は?」
「梨果と申します。」
好青年にうっとりする梨果の振り袖を引っ張った。
「ご、ごめんおじさん。」
「佐藤先生、お待たせしました。ご入場ください。」
スタッフに会場入りを促された佐藤氏。
「では一条院先生お先に失礼いたします。また後ほど。」
扉が開かれ司会者の紹介と共に大喝采となり、彼は煌びやかな会場内へ入って行った。報道陣とすればむしろ彼が今日の主役だろう。