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3度目にして最愛
第1章 1度目は傷心を
星野 水城はとにかく男運に恵まれなかった。
1人目は水城が公立中学2年生の頃、同じクラスメイトで美術部所属の爽やかな男子高校生だった。
放課後に図書館を利用する際に顔を合わせる事が多く、読書という趣味を通じて、いつの間にか水城の数少ない友人の一人となった。
そして紅葉が色づき見頃を迎える秋、銀杏の葉っぱが敷き詰められた公園のベンチで水城は男に告白をされた。
当時の水城は休日のデートで偶に指先に触れる温い温度とキスの後に囁かれる「好きだ」という陳腐な言葉1つに胸が高鳴る幸せ者だった。