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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~
第2章 禁断の恋

しかし、途中で気が変わった。山百合は今夜も可憐な花を咲かせていることだろう。亡き王妃がこよなく愛し、王が王妃の想い出のよすがとして愛でる花など、見たくはなかった。
山百合が植わっている南園ではなく、北園に行ってみることにした。庭の中ほどに大きな人工の池がある。到底、人の手によって造られたものだと信じがたいほどで、朱塗りの橋がかけられていた。橋の中央部だけは広く取ってあり、横に張り出した四阿が付いているという趣向である。
山百合が植わっている南園ではなく、北園に行ってみることにした。庭の中ほどに大きな人工の池がある。到底、人の手によって造られたものだと信じがたいほどで、朱塗りの橋がかけられていた。橋の中央部だけは広く取ってあり、横に張り出した四阿が付いているという趣向である。

