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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~
第1章 人知れず咲く花
ほら来たと、明香は肩を竦めた。どうせ、またこれから一刻に渡るお説教が延々と続くのだ。明香はこの長い拷問にも等しい時間を、ひたすら聞き流すことで耐えてきた。まさか耳栓をするわけにもゆかないので、上辺はさも聞いているようなふりをして聞き流すしかないのである。
明香がさも反省している風にうつむいて座っていると、焦れたような声が耳を打った。
「明香。―明香、そなたは私の話を聞いておるのか?」
「―えっ、あ、は、はいっ」
明香がさも反省している風にうつむいて座っていると、焦れたような声が耳を打った。
「明香。―明香、そなたは私の話を聞いておるのか?」
「―えっ、あ、は、はいっ」