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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~
第3章 すれ違う心
 その頃。
 後に残った王は、やるせなさそうな吐息を吐き、握りしめた右の拳を机に打ちつけた。
 烈しい音が響き、王は両手で顔を覆う。
 あるのは、ただ絶望と苦い後悔だけだった。
 最愛の女こそ男として守ってやらなければならないのに、自分は何ということをしでかしたのか。よりにもよって、後宮の主であるとひけらかし、権力を楯に暴力で明香の身体を欲しいままにしようとするとは。
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