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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~
第4章 心のゆくえ
大妃は、柳尚宮の言葉の真実を見極めるように、彼女の瞳の奥を覗き込む。流石は十七歳で先代の王妃となり、三十三歳で王に先立たれてからも王の生母として宮廷に君臨してきただけはある。ただのお姫さま育ちの女人ではない。
その点、王はまだ若いだけに、大妃とは違って真っすぐで裏表がない分、直情的だ。
その素直さ、伸びやかさは時として長所ともなり、時としては最大の欠点となる。十五歳の王は、そのことをまだ知らないのだ。