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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~
第4章 心のゆくえ
「気に入らぬ」
 王が憮然として言った。
「何故そのような眼で予を見る?」
 低い抑揚のない声、感情の読み取れぬ無限の闇を宿したような瞳。
 どれもが王の烈しい怒りを表しているかのようだ。
 一方、怯える明香に王は余計に苛立ちを募らせてゆく。
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