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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~
第4章 心のゆくえ
貌が近付いてきて、明香が思わず身を固くして眼を瞑ろうとしたその時、ふっと王が止まった。王は、呆気ないほど素早く離れた。
「―やはり、止めておこう」
王は呟くと、明香に向かい合う形で端座した。
刹那、身体中に漲っていた緊張と不安が消えてゆく。
「夜着姿のそなたは初めて見た。随分と美しいな。今すぐにでも捕らえねば逃げてしまいそうな白鷺のようだ。正直、そのような姿のそなたといたら、自分を最後まで抑え切れるかどうか心許ない」
「―やはり、止めておこう」
王は呟くと、明香に向かい合う形で端座した。
刹那、身体中に漲っていた緊張と不安が消えてゆく。
「夜着姿のそなたは初めて見た。随分と美しいな。今すぐにでも捕らえねば逃げてしまいそうな白鷺のようだ。正直、そのような姿のそなたといたら、自分を最後まで抑え切れるかどうか心許ない」