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幼なじみのフヒト君
第5章 電車
ちょっと寝坊してしまった。
私達は急いで駅に向う。
「ごめん、不日人!」
走りながら手を合わす。
不日人は微笑みながら大丈夫という。
寝坊したわたしを不日人は、家で待っていてくれた。
先に行っててくれても良かったのに…。
一緒に遅刻してしまう事に申し訳なく思いながらも必死に駅まで走った。
いつも思うが不日人は、こういうときも優しい。
凄く走るのが早いのにわたしの手を引きながら、わたしの速度に合わしてくれる。
そんな優しさを不日人を意識し始めて、改めて実感する。
「うわぁ…混んでるねぇ。」
駅に着きホームに行くと、出勤、通学途中の人、人、人。
これは朝のラッシュに見事に引っかかってしまった。
これは…覚悟を決めなきゃ
揉みくちゃになる覚悟をきめ、二人で電車に乗り込む。