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愛してるなんていらない
第21章 愛してるなんていらない

『俺のこと、一瞬でも愛してくれてた?』
洋一さんが真剣な顔で聞いた。
『私は..』
少し戸惑って
『私は洋一さんが大好きだったよ。』
と答えると、ぽかんとしてすぐに笑い出した。
『..やっぱり咲ちゃんは、咲ちゃんだ。なかなか言ってくれないか!』
『洋一さん..』
私の大好きな笑顔で微笑むと、
『..今度こそ、ばいばい..咲。』
と言った。
『..うん、ばいばい!』
私も最高の笑顔で別れた。
(ありがとう、私の運命の人...そして..さよなら)
たくさん傷つけたのに、許されるべきじゃないのに、最後まで優しかった。
(あなたのそういう所が大好きでした。)
少し振り返ると、ゆっくりとコーヒーを飲んでいる。
そのまま絶対に私の方は見なかった。

