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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~
第4章 第三話~砂漠の鷹~
翠華が連れられていったのは、市で賑わう町中からかなり歩いた町外れにある小さな家であった。三部屋しかない小さな家ではあったけれど、男一人の住まいにしては整然としており、男の几帳面さを物語っているようにも思えた。男は名を高修明と名乗った。修明は最も奥まった部屋を翠華に与え、自分は一部屋隔てた厨房に寝起きした。それは、修明が翠華をどうこうするつもりで連れ帰ったのではないという彼の意を如実に表していた。