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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~
第4章 第三話~砂漠の鷹~
ふいに修明が伸び上がるようにしてリーラの樹の梢に触れたかと思うと、そっと翠華の髪に触れた。
「リーラの花だ」
翠華は眼を瞠った。恐る恐る自分の髪に触ると、確かに一輪の花が飾られていた。五十年に一度しか開かぬという幻の花、彼の麗しき花が咲いていた―? 確かに、例えようもない芳しい香りが鼻腔をくすぐる。高みに咲いていたので、気づかなかったのだろうか。
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