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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~
第3章 第二話~梨羅の姫君~
「不自由なことや欲しいものがあれば、何なりと言いなさい」
 しまいに言い聞かせるように言い、彩鳳は桃華をそっと膝から降ろした。
「今宵は姫も疲れているであろう。朕は別室にて寝むゆえ、姫はここでゆるりと旅の疲れを癒されるが良い」
 彩鳳は鷹揚に言うと、寝台から降り立った。
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