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第5章 潮
横たわる麻琴の頬を"一輝"がひと撫ですると、腫れがひき唇の傷も塞がった。

「起こして声かけてやれよ」

苦し気な顔で"一輝"は首を横に振る。


「ッ!なんでだよ!?あんな奴に騙されるくらい会いたがってたんだぞ!」

"一輝"の胸ぐらを掴んで潮は怒鳴りつけた。



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