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第4章 俺の想い人

仕事でもそう。
美空はいつも一生懸命だ。

わからなければわかるまで聞く。

頼まれた仕事は、残業になってもやり遂げる。


失敗も多いけど、その一生懸命さは皆に伝わっていて、いつも先輩に可愛がられフォローされてた。

妹みたいだって皆言ってた。

だから安心してた。


なのに航先輩だけは違った。
美空を見る目は、可愛い後輩を見る目じゃない。


不安を煽るかのように、美空は大変身してきた。

妹を見る目つきだった他の男性社員の美空を見る目が変わっていった。

メイクまで習って、これ以上はマズイって焦ってた。


俺は美空しか見てなかった。

─────あんな事断ればよかったんだ。

わざわざ自分から誤解を招いて、美空の心を遠ざけてしまったんだ。