パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第5章 新たな想い人

「たっかなしさんっ、振られたんだって？」

「かーわいそー」

最悪のタイミングで、最悪な人達と会ってしまった。
作原さんと露木さんが私の通路を塞いだ。


「エントランスで痴話喧嘩なんて、社内中の噂だよ」

恥ずかしい……社内の人達に知られちゃったんだ……。

「二股どころか、元々相手にもされてなかった感じ？」

「うちらの忠告聞かないからだよ、かわいそう」

作原さんと露木さんはクスクスと笑った。


”元々相手にもされてなかった”

─────それは違う。

蕾さんには頼まれて彼氏のフリをしてただけだって……透也はそう言ってた。

恋人同士のフリをしてる間に、惹かれ合ったんだ。