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リヴァイ兵長は選べない人
第2章 やさしさ
「ではリヴァイ、お前は何故俺と寝るんだ?」
「ミケに抱かれるのは嫌じゃない」
「それだけか?」
「お前は俺の事を理解してくれている数少ない人間だと思っている」

リヴァイはミケの瞳をじっと見つめながらその薄い唇でそう言った。
嗚呼…少なからず、俺との交わりは無駄では無かったのか。
ミケはそう思うとじんわりと心の奥底で安堵した。

リヴァイが自分の所へ来る時は何かしら精神的に参ってるような、
何か酷い動揺があったような時が多い気がしていたからだ。
特に壁外調査の後が多かったような気もする。
そして多くは語らず、肌を求めて来ていた。
時には言葉も無いまま、涙を流しながら抱かれている時もあった。
ミケは今までに無いくらいリヴァイを愛しく感じた。
そして改めて、自分もこの人類最強の男に惚れてしまっていると再認識した。


ミケはリヴァイの両脇を抱えると自分の膝の上に乗せて抱きしめた。
首筋に顔を埋めると、いつものリヴァイの甘い不思議な香りがする。
皆この香りに気が付いているのだろうか?
これがフェロモンという物なら相当脳に響く淫魔な香りだ。

「俺は、俺以外の人間と寝るなとは言わない。今まで通りでいい」

両手で頬を掴んで吐息が掛かる位置でリヴァイを見つめながら続ける。

「ただ、自分を大事にして欲しい。意味はわかるな…?」
「ミケ…お前は本当に優しいな…」
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