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夜まで待てないっ!
第10章 9月の雨
早朝、台風が関東地方に接近しているニュースが流れ、夫の隆生が眉をしかめて言う。
「まずいな・・・倉庫の出荷ヤードのシャッターが、調子悪いんだよな・・・
早く直すように言ったんだが・・・
交通機関も怪しいし、今日は会社に泊まる事にするよ。
着替え、用意してくれる?」
「あら、大変な事態みたいね?
・・・あなたこそ、怪我なんかしないでね?
気を付けて・・・行ってらっしゃい」
轟々と風が鳴り、時々大粒の雨が降る中、夫は着替えの入った
バッグを持って、出社していった。