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第11章 雪の降る街

「隆生さん、ごめんなさい。


言い訳はしません、全ては私が自分から始め、

悪い事とは知りながら、あなたを裏切り続けました。


あなたに不満があっての事では、ありません。

私のわがまま、身勝手な遊び心の結果です。



今更ですが、正木　冬真（ふゆま）様が、

あなたと前妻様の実子であることは、知らないで近付きました。

それだけは、信じてください。惨い偶然です。


全ては私の責任で始まったことで、私があなたの息子様を、しつこく誘惑しました。

はしたない女で、ごめんなさい、許して欲しいなどとは思いません。


他人の署名がいる様なので、離婚届はあとで郵送します。


　　　麻未　　」