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花は月明かりに濡れて~四つの恋の花~
第2章  春の夢 其の弐
―ああ、もう二度とお前を一人にしたりはしない。いつまでも、ずっとお前の傍にいるよ。
 髪を撫でながらそう言うと、女は少女めいた微笑を浮かべ、心から安堵したかのように清七の裸の胸に顔を押しつけてきた。
 清七に貫かれたときの女の切なそうな表情、〝行かないで〟と縋りついてきたときの泣き顔、女の見せた様々な顔が何をしていてもちらつく。
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