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花は月明かりに濡れて~四つの恋の花~
第12章 山茶花~さざんか~ 其の弐
 曽太郞の言葉が何より頼もしい。
 千汐は、その夜、この世の誰よりも幸せだった。二十二年間生きてきて、初めて良かったと思えた至福の瞬間を過ごしたのだ。
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