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バカな男に私は夢中
第14章 想い

「..あ!昨日助けて下さったご夫婦だ。」

私はテーブルを確保してから、斎藤と向かった。

「おはようございます。」

私に気づいて二人が顔を上げた。

「あぁ、昨日の!」

旦那さんが私を見て、斎藤を見ると笑った。

「もう大丈夫なの?」

奥さんに聞かれ、萎縮したように斎藤が口を開いた。

「昨夜はお世話になったみたいで..本当にすみません..」

「いいよいいよ。運ぶだけだったし!それより彼女が大変だったんじゃないか?」

「え?」

下げた頭を勢いよく上げて、私をみた。

「あ、別に、大したことしてないですから。」

私が慌てて首を振るが、旦那さんは笑って続けた。

「いや~僕たち呼びにきた時にはちゃんと湯船から出して服も着替えさせてさ。ささっと対処してたもんだから、二人で感心してたんだよ。」

「そんな....」

顔が熱い。

斎藤には詳しく話していなかった。

(だって着替えさせたなんて恥ずかしいし..)
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