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バカな男に私は夢中
第6章 告白
私は今更気づいた。
(そういえば最近....)
「あれ..ほんとだ...あれから一回も..」
「ね?」
「何でだろ..」
私が呟くと、嬉しそうに由美子が言った。
「好きな人ができたからだよ!百合は達也さんに振られてから、吸い出したけど、今はもう吹っ切れたからだよ!さっきも婚約の話、普通に私に話してたから、もしかしてとは思ったけど..そっかぁ..百合が恋かぁ..」
友達はなかなかできないのにね、そんな冗談を言う由美子を睨む。
でも私の心はざわついていた。
(私が..斎藤くんを?ありえない...確かに一緒にいることは苦痛じゃないし..居心地も悪くない..けど..)
混乱する私に構わず、由美子は嬉しそうにジュースを飲んでいた。
(そんな...まさか..絶対ない!)
「ちょっ百合?そんなに悩まなくても..」
心配気な由美子を見る。
「ない!」
「は?」
「私はあいつを好きじゃないし!というか好きになんてなってたまるか!」
「え、ちょっと百合..!」
大きな声で立ち上がって宣言した私は、慌てて由美子に椅子に座らされた。