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こころから
第36章 直人18
 ふざけて久美子さんの下腹をぐいぐい押していると、
勃起していたちんちんをひっぱたかれた。
息ができなくなるほど痛くて怯んだ隙に、
バスルームから追い出されてしまった。
しっかりと鍵を掛けられて手も足もでない。

 怒った顔のままバスルームから出てきた久美子さんは、
怒った顔のまま身支度を整えた。
謝ったが返事してくれない。
ぼくを一睨みして、バッグを手にドアに向かう。
完璧に牧原部長に戻った久美子さんが、ドアのところで振り返った。
まだ怒った顔をしていたので、
ぼくは顔をひっぱたかれる覚悟をした。

「おやすみなさい、変態くん」

 怒った顔のまま、でも怒っていない声色で、
久美子さんはぼくの頬に優しいキスをしてくれた。
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