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こころから
第53章 久美子27
「その相手のこと、今でも好きよ。
でも好き以上に憎しんでる。
あんなに愛してたのにね。
好きになればなるほど、
だめになったときの反動が大きいって思い知らされたわ」
私をちらっと見て、自嘲気味に笑う。
「ふっ切れた今だから思うけど、
あの一番愛してたときに、
彼が目の前から消えてくれてたらって、時々思う。
そしたら永遠に愛していられたのに。
綺麗な思い出だけでいいのに。
彼の嫌なとこなんて、見たくなかったわ」
初めて聞いた話だ。
さおりも、いろいろあったんだな。
でもちゃんと生きててえらい、と思った。
でも好き以上に憎しんでる。
あんなに愛してたのにね。
好きになればなるほど、
だめになったときの反動が大きいって思い知らされたわ」
私をちらっと見て、自嘲気味に笑う。
「ふっ切れた今だから思うけど、
あの一番愛してたときに、
彼が目の前から消えてくれてたらって、時々思う。
そしたら永遠に愛していられたのに。
綺麗な思い出だけでいいのに。
彼の嫌なとこなんて、見たくなかったわ」
初めて聞いた話だ。
さおりも、いろいろあったんだな。
でもちゃんと生きててえらい、と思った。