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第14章 直人７

「でもあれですね。最近、若い子の顔が覚えられなくて」

　牧原部長の魅力に取りつかれて以来、
若い子に興味が向かなくなっている。

「えー、坂井くん、いくつよ」

「友達役の子と、一緒に出てるときはいいんですけど、
別々に出られると見分けがつかなくて」

「まあ、それはわかる」

　くすっと笑ってくれて、それだけで舞い上がってしまう。

「この子より、お母さん役の女優さんのほうがかわいいなって思ってしまいます」

「ええーっ」