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My Godness~俺の女神~
第2章 ♯Accident(予期せぬ出来事)♯
実里は彼にも頭を下げ、踵を返した。実のところ、自分にできることなど何一つないと判っていた。自分という存在は、あの悠理という男や亡くなった妻に対しては、ただ厭わしい存在であるだけ。
自分がこれほど無力で惨めに、罪深く思えたことはなかった。病院の前でタクシーを拾う。後部座席のシートに深々と背をもたれかけさせた時、改めて、涙が滲んできた。
一体、自分は何ということをしでかしてしまったのか。