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My Godness~俺の女神~
第4章 ♯Stalker(忍び寄る影)♯
悠理が押し黙り、テーブルの上に置いてあったワイングラスを取り上げた。スと立ち上がり、ワイングラスを潤平の頭上で傾ける。深い紫のロゼワインは見事に潤平の全身にひろがり、上等のスーツには至るところ、滲みができた。
先刻からの興味深いやりとりに、店内にいた客たちの殆どが注目している。こういった場合、他人の喧嘩は大きれば大きいほど面白いものだ。実里は穴があれば、すぐにでも入って隠れたい気分だった。