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貴方に染まる
第3章 Ⅲ
「自分の女のつもりでいた」
ポツリと呟いた蘭の言葉に、頭の中が“?”でいっぱいになった。
自分の女?
誰が?
え、私…?
「告白されてなんかないし」
「まぁ…」
「無理矢理犯してくるような人を好きになんかならないし」
「……」
「つい最近まで私の名前すら知らなかったくせに」
「……」
「そもそも私の苗字知ってんの?性格は?家族構成は?なんにも知らないのに自分の彼女だと思っていたなんてあなたの脳内、どれだけお花畑なの」
少し言い過ぎたとは思ったけど、今まで蘭にされてきたことに比べたらまだまだ言い足りないくらいだ。
蘭が黙って私の話を聞いていたから、少しは反省して行動を改めてくれる、そう思った。