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貴方に染まる
第3章 Ⅲ
蘭の部屋に入り、ソファに座ると使用人の女性が軽食を持ってきてくれた。
「昼、食べてないだろ」
と言う蘭に、少しは気遣いもできるんだと関心してしまう。
私が用意されたサンドイッチを食べていると、蘭はポツリ、ポツリと自分の話をし始めた。
「去年転校してきたんだ」
「え?」
高校生で転校してくるなんてあんまり聞かない。
何か理由でもあったんだろうか。
他の学校で問題を起こしたとか…?
「去年までアメリカの学校にいて、予定より早く卒業できたから帰ってきた」
なんとまぁ、帰国子女ですか。
「親が経営してる会社を継ぐ事になってる。でも、高校卒業と同時にって事になっていたから1年暇になったから日本の高校に入らされた」
………。
とりあえず蘭は頭が良くて将来安泰ってとこ?