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貴方に染まる
第4章 Ⅳ
〈蘭 side〉
実は全部知っていた。
さっき華に聞いた事は全て調べさせたから。
初めて会った時、一緒にいた使用人に華のことを調べさせていたことは絶対に華には言えない。
でも、綾瀬の力を使えば大抵の事はどうにだってなる。
俺と同じ制服を身に纏っていながらも、俺の事を知らないし、興味すら示さない。
学校にいる女共はみんな俺の外見や肩書きに興味を示して近寄ってくる。
それでも、華は違った。
そんな所に惹かれたのは事実。
でも、惹かれたのはそれだけじゃない。