この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
プリンスの誘惑
第3章 ~腹黒王子~ (前編)

シェードさまの考えにはついて行けない。
どうしてシェードさまはそんなにおちついていられるの!?
「お、お待ちください。そのような大事を簡単に決めてもよろしいのですか?」
「ええ、わたしはあなた以外妃に選ぶつもりはありませんから」
ニコリと月夜を背後に浴び、シェードさまは優雅に微笑む。薄暗い部屋のせいか、その笑顔が少し悪戯めいてみえる。
「出来れば、挙式は国をあげてしたかったのですが、アザレアのお願いなら仕方ありませんね」
まるでわたしがワガママを言ってるかのように、シェードさまはやや困った表情をみせる。

