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それぞれの後編
第7章 サディスティック・マリッジ〜第二章・春〜【二つ目の面倒事】
フッと摩美が口元を緩め、愛里咲に笑顔を向ける。

「ありがとうございます!よろしくお願いします!」

ドサリッと机の上の仕事全てを押し付けられる。

「琉先輩、ご飯食べに行きませんか?」

唖然とする愛里咲を置き去りに、ツカツカと琉の元へ歩み寄る摩美。

平然と琉を食事へと誘った。


「ぶっ……」

爆笑の琉。

「佐藤さん、根岸さん、先行ってて下さい。あのバカ助けないと」

琉の言葉に、佐藤と根岸が一足先に居酒屋へと向かう。

それを見送った琉は、涙目で摩美の仕事を片付け始めた愛里咲の元へと歩き出す。


「琉先輩! あの、一緒に食事とか…」

「お前とはいかない」

腕を引く摩美を振り払い、琉は愛里咲の後ろに立った。

「お前ホントバカだな」

琉の言葉に、愛里咲の瞳からポロポロと涙が零れた。
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