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私と彼の8日間
第9章 8日目
「梓、寒い?」

心配げに近寄ってきて、私を覗きこんだ。
「んぅ..大丈夫..ちょっと濡れすぎただけ..」

そういって顔をあげると、ピタッと目があった。

「あ....」

夕日に赤く照らされた海がキラキラ光る。
人もまばらになってきた海岸に私たちはじっと見つめ合った。

濡れた髪からポタポタと水が落ちてきて私の頬を濡らす。

そっとマサキ君がそれを手で拭い、そのまま顔を近づけてきた。

そして..

「..ん....」

優しく唇で包み込まれ、私はうっとりと目を閉じた。
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