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少し愛して
第2章 逢瀬
(1)
翌日の月曜日…。
いつもと変わらない様子で二人は会社に行った。
会社で会っても特別に話などはしなかった。
ただ、佑貴は社内メールを一切使わなかった。
それは、サーバー管理者にメールを読まれる可能性が大きかったからだった。
その危険を避けたかったのである。
佑貴は千佳と一緒に飲みに行きたくなるとメモ紙に落ち合う場所を書いて、コピーなどを取っている千佳の所に行きこっそりと手渡すようになった。
二人の連絡方法は実に古典的だったのだ。
メモ紙の存在は誰にも知られることは無かった。
別れた吉田にも知られることは無かったのである。
それくらい二人は社内恋愛に警戒していたのだった。
この週末の金曜日も佑貴は千佳にメモ紙をコピー室で手渡していた。
「今日夕方6時に学芸大学の本屋の2列目の本棚の前で待ってて」
メモ紙にはそう書かれてあった。
千佳はそれを読むと少し笑った。
それくらいちょっとおかしかったのだ。
微笑ましいとさえ感じていた。
翌日の月曜日…。
いつもと変わらない様子で二人は会社に行った。
会社で会っても特別に話などはしなかった。
ただ、佑貴は社内メールを一切使わなかった。
それは、サーバー管理者にメールを読まれる可能性が大きかったからだった。
その危険を避けたかったのである。
佑貴は千佳と一緒に飲みに行きたくなるとメモ紙に落ち合う場所を書いて、コピーなどを取っている千佳の所に行きこっそりと手渡すようになった。
二人の連絡方法は実に古典的だったのだ。
メモ紙の存在は誰にも知られることは無かった。
別れた吉田にも知られることは無かったのである。
それくらい二人は社内恋愛に警戒していたのだった。
この週末の金曜日も佑貴は千佳にメモ紙をコピー室で手渡していた。
「今日夕方6時に学芸大学の本屋の2列目の本棚の前で待ってて」
メモ紙にはそう書かれてあった。
千佳はそれを読むと少し笑った。
それくらいちょっとおかしかったのだ。
微笑ましいとさえ感じていた。