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少し愛して
第10章 秘密②
翌日…。
千佳は塩沢の紬の着物を着ていた。
今日も上手く着付けができたと思っていた。
千佳は本当に着物が好きでそれに良く着物が似合っていた。
千佳は着物を着ると新宿に出かけていった。
駅に着き電車を待っていると行きかう人が千佳を見ると振り返るくらいであった。
それくらいに千佳は着物が似合いとても美しかったのだ。
桜庭呉服店はJR新宿駅から徒歩5分位のところにあった。
見るからに老舗である。
創業何年かは千佳も知らなかった。
引き戸を開ける。
「こんにちは…」
「はーい、いらっしゃいませ」
「福山ですが…」
「あ、福山様ですね。今若旦那を呼んできます」
そう言うと女性は店の奥に入って行った。
暫くすると桜庭が出てきた。
「あぁ、福山様、良くいらっしゃいました」
「桜庭さん、お久しぶり」
「そうですね…」
「会えて嬉しいわ」
「私もです。お着物仕上がってますから今持ってきますね」
「はい、ありがとう」