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ひだまりのねこ
第1章  プロローグ
今度は妹が箱から出されて地面に置かれたようだった。
妹は「にゃ〜!にゃ〜!」と激しく鳴いていたんだ。

僕はその声を聞くと怖くなった。
自転車はまた走ってゆく。

暫く走るとまた止まった。
今度は、僕が箱から出されて地面に置かれた。

僕はお兄ちゃんや妹の様に「にゃ〜!にゃ〜!」と鳴いたんだ。
外はもう暗くなっていた。

それに、雨も降ってきた。
僕は淋しくて、不安でもっと沢山「にゃ〜!にゃ〜!」と鳴いたんだ。

僕は身体から出せる限りの声を出して鳴いた。
雨はもっと降ってきた。

僕は寒くて身体が震えた。
それでも、僕は力の限り鳴いたんだ。

その声は暗闇に鳴り響いていた。



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