この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第10章 木葉の秘密

自分がどういう状況にあるのか、理解できないままだった。
「ふふっ……ほら、抵抗するならしてごらん。いいのかい、このままだと
裸にされちゃうよ」
只、私の上で蠢く獣が、その興奮を高める度に、自分が窮地に追い込まれていくことだけは、理解するしかなかったのだろう。
「もう、やめてっ!」
「ハハハ、やったなぁ――じゃあ、これはお返しだ!」
ビタン!
頬を掠めた程度の抵抗をすると、上から平手打ちが降ってきた。重たい衝撃を受け、目の前がチカチカと光った。その感覚を実感した時、私は全身の力が抜けていくのを、どうすることもできなかった。
「う、う……」
「ああっ、ごめんよ。やっぱり少し、大人しくしてた方がいいかもね」
無抵抗となった私の体から、制服の上、そしてスカートがはぎ取られていった。
そうされながら私は、窓から顔を出す、まん丸な月を見上げた。
「……」
どこかに転がり落ちていくのが、わかる。真っ暗な場所だ。
月は今夜も綺麗なはずで、ずっと高いところにあるのに、今は夜空に比べても真っ暗な深淵のよう。私を呑み込む、深くて暗い夜空に穿たれた穴だと思った。

