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因果応報
第8章 暗転
「渡辺くん、済まなかったね。
昨日、凄い剣幕で姪が来て、
あれこれ言ったから、
てっきり渡辺くんと柳川がそういう関係かと思ってしまったよ。
まさか、あの新入社員が相手とは。
この件、内密に頼むよ。
それと、別件だけど、
渡辺くん、時々、酒臭いという内部からのクレーム、入っているよ。
そんな訳はないだろうと言ってるけど、
誤解されないように気をつけてくれよ?」


そう言われて、アタシは無罪放免となった。



柳川は既に帰ったみたいで、
デスクは片付いていた。



名前が上がっていた新入社員は、
末席で小さくなっていて、
顔色も良くはなかった。



何事もなかったように仕事をするフリはしたけど、
心臓はまだ、バクバクしていたし、
こめかみや後頭部もズキズキと痛んだ。


デスクの引き出しから頭痛薬を出して、
多分、松本杏奈が置いてくれた冷めたコーヒーで流し込んだ。



柳川と話がしたかったけど、
会社携帯しかわからないし、
奥さんにそれを握られている可能性もあるから、
電話は難しいだろうと考えた。
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