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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~
第2章 SideⅡ(沙絢(さあや))~デートの約束~
男が感慨深そうに呟いた。
「こんな風に誰かといつも一緒にいて、自分が気づけなかったことに気づかせて貰えたら、毎日がきっと今までよりもっと輝いて愉しくなるだろうな」
その後も二人は降り始めた雪の中に名残を惜しむかのように佇んでいた。煌めく灯りを点した街に天使の羽根が次々と舞い降りてゆく。この分では、明日の朝は街一面に白い絨毯がそっと掛けられていることだろう。