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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~
第3章 SideⅢ(沙絢)~Merry go round~
「じゃあ、あのときの怪我っていうのは」
男が頷いた。
「そう、組織を抜けるための制裁(リンチ)のようなもの。俺はつくづく運が良いんだよ。組織ってもヤクザとか関係ない、素人集団だったから、あの程度で済んだのさ。もし玄人の大きな組織だったら、冗談でなく生命はなかったろうな」
「そう―だったの。お兄さんも大変だったのね」
しゅんとした沙絢の髪を男がくしゃっとかき回した。
男が頷いた。
「そう、組織を抜けるための制裁(リンチ)のようなもの。俺はつくづく運が良いんだよ。組織ってもヤクザとか関係ない、素人集団だったから、あの程度で済んだのさ。もし玄人の大きな組織だったら、冗談でなく生命はなかったろうな」
「そう―だったの。お兄さんも大変だったのね」
しゅんとした沙絢の髪を男がくしゃっとかき回した。