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第3章 ＳｉｄｅⅢ（沙絢）～Ｍｅｒｒｙ　ｇｏ　ｒｏｕｎｄ～

ホストっていうのは最初に接客のいろはをたたき込まれるんだよ。あ、でも、それは三ヶ月で止めたぞ。惚れてもいない女にお愛想したり口説くのは俺の性分じゃないって判ったからな。俺はホスト向きじゃないんだ」
　そこまで言って、男は更に〝あ〟と声を上げた。
「それから、今も夜は水商売だけど、俺のいる店は年取ったマスターだけで女の子はいない落ち着いた店だから。お前も一度、遊びにきたら良い」