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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~
第4章 SideⅣ(沙絢)~雪の女王~
帰りの車の中では、二人とも会話はなかった。沙絢に道順を聞きながら彼女をコーポラスまで送ってきた光樹が低い声で言った。
―念のために明日の朝いちばんで、病院に行って診て貰って。―本当にごめん。沙絢があんまり可愛くて、あの時、俺のものにしなければ誰かに取られるんじゃないかと思ってしまった。謝って済む話ではないけど、とにかく、悪かった。また、連絡するから。
沙絢は何も応えず、黙って車を降りた。
―念のために明日の朝いちばんで、病院に行って診て貰って。―本当にごめん。沙絢があんまり可愛くて、あの時、俺のものにしなければ誰かに取られるんじゃないかと思ってしまった。謝って済む話ではないけど、とにかく、悪かった。また、連絡するから。
沙絢は何も応えず、黙って車を降りた。