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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~
第6章 SideⅥ(沙絢)~恋人たちの聖夜
当然、否定するものだとばかり思っていたら、何と光樹はにこやかに微笑み、
「アニハセヨ」
と、応えた。
まったく、ふざけている。何も知らないお客さんをからかわないで欲しい。
案の定、小柄な女性は傍らの長身の女性に「本物だって」
二人で歓声を上げている。
光樹が韓国語を話せるのかと一瞬、思った。しかし、光樹は何を話しかけても、にこにこと笑うばかりで、それ以上話さない。