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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~
第1章 SideⅠ(光樹(みつき))~あたし、明日、死ぬんだ~
「抜かるな」
またしても靖の鋭い声が飛んでくる。今度は仲閒たちも冷やかすことはなかった。先ほどまでの騒々しさが嘘のように静まり返ったその場の沈黙を嫌というほど意識しながら、光樹はゆっくりと言葉を発した。
「あの、俺」
言いかけて、唾を飲み込む。
「あっ、ば、婆ちゃん、俺だよ、俺。今さ、ちょっと大変なことになってて、俺、もう泣きそうになってるんだ。うっかりして人を撥ねちまって、警察にいるんだよ、俺」
またしても靖の鋭い声が飛んでくる。今度は仲閒たちも冷やかすことはなかった。先ほどまでの騒々しさが嘘のように静まり返ったその場の沈黙を嫌というほど意識しながら、光樹はゆっくりと言葉を発した。
「あの、俺」
言いかけて、唾を飲み込む。
「あっ、ば、婆ちゃん、俺だよ、俺。今さ、ちょっと大変なことになってて、俺、もう泣きそうになってるんだ。うっかりして人を撥ねちまって、警察にいるんだよ、俺」