この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
花狂い
第8章 玲子
来店客が 従業員を探すそぶりを高島は見て
山城の背中をそっと押して お客様に向けた
山城の体が 一瞬硬直して お客様に歩き出し
二言三言お客様と話していた 山城が戻って来た
「 主任 今は課長でしたね?」
高島を見て言う 頷くと
「 課長 今日お時間有ります?」
「 私、今日は6時に終わりますから 食事でもどうです?」
と山城が言う
ご主人は?と聞くと 今週は出張で実家に帰っているという
新しく出来たイタリアンに行きたいからと話し
店の場所を聞き 6時半にその店で待ち合わせる事にした
本社で 報告業務は30分程で終わり
催事の 入店状況やお客様の対応で 夕方まで慌ただしく過ごした
山辺は 来店客の対応と 販売した絵を外して
新しい絵の入れ替えと 動き回っているた
夕方までに 半分の絵が入れ替わり
山辺が 高島の許に来て もう少し持って来れば
良かったと悔やんだ
このままでは 終了までに 完売しそうだと
笑顔で言いながら 新しい顧客の許に歩いて行った
6時15分に約束の店に並び 二名と告げ
シートに座り席を待った
山城が 紺のビジネススーツで 高島に声を掛けた時
案内され 席に座りオーダーを終わらせて
二人 ビールで乾杯を ビールを飲んでいると
サラダがテーブルに乗り 山城が取り分けながら
羽鳥の事を話して来た 何かに付けて
主任は何もしなかった 主任は能力無いから
飛ばされたんだって言うんですと
口を尖らせながら言う
楽しそうに 主任あちらで 催事で有名になって
お店でも 皆がやっぱり 主任だよねって
言ってたの聞いたら
羽鳥主任 あんなのまぐれって言ってて
本店でやるって聞いたら 悔しそうにしてたと
笑いながら サラダを口にした